仮想通貨を始める方に読んでほしい記事

イーサリウムの「スマートコントラクト」って何?社会を変えるかもしれない新しい契約の仕組み

ビットコインを始めとする仮想通貨のシステムの中で、「スマートコントラクト」という言葉があります。今後の金融ビジネスを大きく変える可能性のあるこの技術について、まとめてみます。

 

スマートコントラクトとは?

賢い(Smart)契約(Contract)

日本語ではよく「契約の自動化」といわれていて、従来の紙で交わす契約と比べて優れた機能をもった契約のことを示します。主に、ビットコインなどのブロックチェーンと並べて語られる言葉です。

スマートコントラクトとは、どんな機能をもつ契約なのでしょうか。まずは、従来の契約との比較をしてみましょう。

従来の契約

従来の契約の例として、AさんとBさんが売買契約を結ぶことを想定します。

契約書には、

「Aさん→Bさんに100円を渡す」

「Bさん→Aさんにリンゴを渡す」

と書かれているとします。

この契約書に署名・押印をすることで、お互いに納得して契約したことを証明します。署名・押印をするのは、契約書の複製や改ざんなどの悪用を防ぐためです。第三者が保証人などにつけられることもあります。

以上が従来の契約です。

一方で、スマートコントラクトはどのように「賢い」契約なのでしょうか。

スマートコントラストはブロックチェーンに契約を書き込む

スマートコントラクトでは、先ほどの契約をネットワーク上のブロックチェーンに書き込んで契約を残します。

「Aさん→Bさんに100円を渡す」

「Bさん→Aさんにリンゴを渡す」

この2つの内容がネットワーク上で記録されるので、改ざんや複製など悪用されることもありません。従来のような署名や押印、あるいは保証人をつけるなどの必要はなくなるというわけです。

ブロックチェーンとの親和性が高い

ビットコインなどのブロックチェーンを用いた仮想通貨は、通貨の取引がネットワーク上に全て記録されています。ネットワークの利用者全体で監視しあい、不正が無いように見張りあう仕組みになっています。

売買契約の際に、ビットコインで支払うと

「Aさん→Bさんに100円を渡す」

ことをブロックチェーンに記録されます。

その記録のついでに、

「Bさん→Aさんにリンゴを渡す」

という契約も一緒に記録してしまい、更には契約締結と同時に自動的にサービスを実行することもできるシステムがスマートコントラクトです。

もっと具体的なスマートコントラクトの概念

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実際にはどんな場面でスマートコントラクトが活躍できるかを考える前に、スマートコントラクトの概念を考案した「Nick Szabo」氏が自動販売機に例えた説明を紹介します。

「スマートコントラクトの初期の原型であると考えられる実例は自動販売機です」

「自動販売機は、硬貨が入ると表示された価格に従い商品を提供します。」

「自動販売機のセキュリティは、様々な場所に自動販売機を設置することを可能にし、硬貨と商品を保護しています。」

すでに私たちが当たり前のように使っている自動販売機も、スマートコントラクトの原型であると説明しています。

今後スマートコントラクトが実際に契約に使われるようになれば、これまで契約取引に使っていた膨大な手作業も不要になり、取引コストが削減されて企業の生産性が向上するだろうと思います。

カーシェアリングや音楽業界に大きな革命を起こす可能性

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さて、私たちに直接関係のあるところでは、どんな場面でスマートコントラクトが活躍するのでしょうか。

身近なところでは、カーシェアリングサービスがスマートコントラクトにぴったりとされています。

カーシェアを使いたいときに、スマホのアプリで予約すれば、瞬時に契約を自動的に執行し、料金が決済されて、自動走行で自動車が目の前に現れる。そんな仕組みができるにはそれほど時間はかからないかもしれません。

また、音楽などのコンテンツ産業でも活躍するでしょう。ストリーミングで音楽を視聴するたびに、その曲の作曲者やアーティストに1分視聴されるたびに自動的に0.1円が送金される。そんな仕組みが実現できるポテンシャルを秘めているのは、やはりスマートコントラクトです。